札幌の奥座敷、定山渓温泉の手前にある八剣山で、登山を楽しんで来ました。
折りしも数日前に、頂上付近からの滑落死亡事故があったばかり。登山道ですれ違った見回りの方にも「今年は一人、去年は二人亡くなっているので、気をつけて」とアドバイスされての登山となりました。
低山ですし時間もかからず登れるので、登山ガイドブックでは「初心者向け」に分類される八剣山ですが、油断は禁物です。
急勾配だし、岩場の細い登山道が特徴の八剣山
中央口からスタート
3つの登山ルートがある八剣山。今回は果樹園の脇から登る中央口を選びました。
・・・ご覧の通り、登山口にはやたら注意書が。
「急斜面や岩場が多い」という注意書きの他、「ハチに注意」や「マムシに注意」などの立て看板も。入林届は置かれていないようです。
10月下旬のこの日は麓の方が見事な紅葉で、最初は美しい紅葉を眺めながら進みます。とっても気持ちいい。
でもさっそく、ロープも登場。
ほどなくして南口からのルートと合流します。このあたりまでが紅葉がものすごくキレイでしたね。時期は早ければ、もっと上の方が綺麗だと思います。
そして段々、増えてくる岩。
岩場に到達
大体、八剣山っていうのは麓から仰ぎ見ても、山頂付近は岩なんですよ。そして冗談じゃなくそこを登っていくので(正確には下の果樹園から見たら裏手を登ります)、ある程度の標高まで達したら、もう岩しかないんです。
お岩様の登場。ここらへんから岩場の細い登山道になります。
白い斑点が混じった、面白い岩。
特徴的ですよね。地質的なことは興味あるんですが・・・
登山道はこの細さ。余裕はゼロです。しっかり足場を確認しながら、一歩づつ進みます。
こんな所で登山口の注意にあった通りハチやマムシが出たら、泣きますね~(どうしたらいいんだ・・・)
山頂付近
山頂付近は切り立った稜線。
ここですれ違った地元の見回りの方とおぼしきおじさんに、「つい数日も頂上から滑落して死亡した女性が・・・」「去年は二人、亡くなっている」とアドバイスを受け、気が引き締まりました。
きっと、カメラを持っている私達を危惧されたのでしょう。写真を撮るのに身を乗り出したり、後ずさりしたりするのが、事故に繋がると話してくれました。
頂上の看板。標高は498m。
このくらいの広さはあるので、気をつけてさえいれば危なくはないです。
その看板の脇から、札幌市街地方向を眺めると、こんな感じ。
定山渓方向を望む。
頂上付近の険しさゆえ死亡事故もある八剣山。でも場の氣はそんなことはまったく感じない清々しさです。この眺望には心も洗われました。
持っていかなかったら、ポールの効力を実感
岩場が多いのは分かっていたので、ロープや岩を掴む機会も多かろうと、今回はポールなしで臨みました。
が、帰りは足にきて、ポールの効力を実感。岩場以外の所で使えるように携帯するとベターかも。
登山用のリュックはちゃんとピッケルストラップが付いていて、ポールを背負えます。日帰りトレッキングなら25リットルくらいのバックパックでもいいんだけど、楽天にもアマゾンにも見当たらなかったな~。アウトドアブームですぐに売れちゃうのかも?
私の持っているポールはこれなんですが、先のゴムカバーが外れやすいのが難点。それ以外はお値段の割にしっかりしていて満足。

ところで、中央登山口にトイレはあるの?
あります。
麓の果樹園のトイレを使用します。設備が古くぼっとんですが、出来る限りでキレイにしようという意欲は伝わってくるトイレでした。清掃して下さっていることに感謝。
中央口麓の、八剣山果樹園
中央登山口のある八剣山果樹園は、乗馬あり、釣堀あり、シーズンならカヌーもあり、実はキャンプ場でもある楽しい所。
ここだけでも半日遊べるので、登山しない方もお出掛けしてみてはいかがでしょう?
ボロボロの建物ですが、ここでジンギスカンも食せます。
芝刈りにヤギさんをお使いになっている模様。アヒルもいるし、お子さんは喜びそうです。
※冬季は休業しています。営業日は上記リンクでご確認下さい。
周辺情報・カフェと石窯パンのお店 あゆんぐ
果樹園から車で5分。登山者にも人気のカフェが「あゆんぐ」です。
店内、とってもすてき。
自家製酵母と道産小麦のパンは、胃に優しくて美味しいです。
この日はランチプレートを頂きました。これも体に優しい。
場所、メニューなどは食べログを参照。

あゆんぐさんでデザートセットも頂いてゆっくりしていたら、この日は八剣山に虹が掛かる絶景も眺められました。